◆日本史大戦略◆ 西関東・北東北の史跡を踏査し歴史を考察!

第1回 はじめに

 古代の東北地方にはアテルイが率いる異民族・蝦夷(エミシ)の国家があり、彼らは朝廷と死闘を演じ、最後は征夷大将軍坂上田村麻呂が率いる遠征軍と決戦し敗れ去る―――

 

 蝦夷に対してこのような知識を持っている方もいるかと思います。もっと言えば、彼らはアラハバキという神を信仰し、その具象化されたのが遮光器土偶だ、というように古代の東北に対してロマンを抱いている方もいるかもしれません。実は私も蝦夷に興味を持った当初は上記のようなイメージを持っていました。

 

 私は元々、中国の歴史も好きですので、日本列島の辺境にも中国大陸のように異民族が住んでいて、朝廷がそれを討伐して領土を拡げたストーリーに興味を掻き立てられたわけです。

 

 ところが色々調べて行くと、自分が勘違いをしていることが多いことを知ったのです。例えばまず、蝦夷は異民族ではありません。現代の多くの日本人と同じ、いわゆるヤマト民族です。征夷と称する数々の合戦に関しても、『続日本紀』や『日本後紀』に記されている内容を鵜呑みにしてはいけません。

 

 このようなことを述べると、ロマンチックな気分が一気に削がれるかもしれませんが、安心してください。蝦夷の本当の歴史を知れば、今まで以上にさらなる歴史ロマンに心が躍ることになるでしょう。

 

 本稿では蝦夷の歴史を『日本書紀』を始めとした文献史料と考古学の成果をもとに紹介して行きますが、まずは最初に蝦夷とは一体誰なのかということをはっきりさせたいと思います。

 

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第1回

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はじめに

エミシとは誰か

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